想恋歌
第四章 希くはその心に 第三十七話 2014.11.1
今回のお話には性描写が含まれます。R18の指定です。自己責任でお読みください、ね。 ************************************************************************** 行洋と佐為の対局から一ヶ月余りが過ぎた。 その間に棋聖戦は第7局までもつれ込み、結果最終戦でヒカルが勝利をし棋聖タイトル保持者となった。ヒカルは何とか棋聖だけでも取りたいと思い、ざわめき揺れ惑う心を抑えこみ対局に望んでいた。これでヒカルは九段昇格となる。 本因坊リーグは、五勝二敗で何とか来期のリーグ残留は果たせた。挑戦権は最後までアキラと白川で争ったが、白川が初の挑戦権を手に入れた。NHK杯は、倉田と伊角で決勝が行われ倉田が勝利。 2週間後には棋聖タイトル允許状授与式の予定が入っている。ヒカルは佐為にひとつの頼み事をした。 「授与式の後、ホテルに一泊させて欲しいんだけど……」 語尾が段々と小さくなっていく。佐為はちょっと眼を瞠り吃驚した顔をしたが、 「いいですよ。どんなお部屋がいいの?」 「出来れば、佐為も一緒に泊まれる部屋に」 「…………私も?」 「んっ」 佐為に視線を向けると、ヒカルをじっと見ていた。ヒカルはその眼差しを耐えるのに、酷く勇気を必要としたが、視線を外すこと無く佐為を見ていた。 「あの、もしダメな……」 ヒカルの言葉を遮り応えが返る。 「解りました。用意しておきます。明日は秀英 君と社君が来るのでしょ?」 「あっ、うん」 「皆でお食事に行くの?」 「そうしようと思ってる。居酒屋かどっかで」 「そう、楽しんでいらっしゃい」 「うん!」 深夜、ヒカルがぐっすリと寝入ってる部屋に、佐為が入って来た。 ヒカルを静かに見詰める眼差しは、僅かに震えを帯びていた。 (寝顔はまだあどけないですねぇ) ベッドの脇に膝を着き、ヒカルの髪を梳き頬を撫でながら、囁くように静かに呟いた。 「貴方は覚悟があるのですか? 越えてしまったら、もう、戻れないのですよ。ヒカル……」 それから暫くヒカルの側にいたが、布団を掛け直し部屋を後にした。 そして本日4月11日(火)、棋聖允許状授与式。 式も滞り無く進み終了。今はホテルのレストランで楊浩宇 ・黄泰雄 両先生と四人で夕食を摂っている。二人がいてくれて良かったとヒカルは思った。こうなる事を前もって知っていて、この日を選んだ訳じゃ無かった。 でも自分ひとりだったら、心の動揺を佐為に悟られてしまったかもしれない。 ヒカルが案じなくても、とっくに佐為には悟られていたのだが、そんな事はオクビにも出さない。 「進藤君は本当に強くなったね。この先が怖いな。楊どう思う」 「ホントだな。どこまで上がってくるやら」 「ふふっ、そのうち楊も黄もギャフンと言わせられるかも」 「冗談に聞こえないですよ佐為。ところで進藤君、今日は食が余り進んでないようですけど、何か心に掛かることでも? それとも何処か具合でも悪いのですか」 「あっ、いいえ。何でもありません」 必死で取り繕うヒカルだが、その顔は赤らんでしまっている。佐為が澄ましているので、黄は、ハハ~ンと当たりをつける。 「黄先生、永夏は元気にしてますか? 秀英はこの間遊びに来てくれたのですが、永夏は韓国に行った時以来会って無くて」 「大丈夫です。元気にしておりますよ」 「そうですか……」 その後の話題をどのように繋げればよいのかわからず、そのまま口を閉じてしまう。 「進藤君、また機会があれば韓国にいらっしゃい。いつでも歓迎しますよ」 「はい、ありがとうございます」 「俺の所もいつでもいいぞ」 「はい。趙石 とか楽平 にも会いたいし。そしたら伊角さんや和谷とも一緒に行ってみたいです」 「おお、みんなで来い来い」 こうして夕食も和やかに過ぎていき、部屋に引き揚げることにした。 明日の朝食はどうします? ルームサーピス頼むならフロントに頼んでおきますけど。と佐為に訊かれた楊と黄だが、俺達はレストランで食べるからいいと断った。 エレベーターを降りしなに、佐為の肩をポンと叩いた黄は、佐為の耳元で囁く。 「しっかりおやりなさいな」 佐為は黄を睨めつけたが無言を押し通した。胸中では『余計なお世話ですよ』と思っていたが。 ○● 「この部屋ですよヒカル」 佐為がとってくれた部屋は、この間とは違う部屋だった。角部屋になっていて、両方の部屋から夜景が眺められる。 「ここもスイートルームなの?」 「そうですよ。今日は疲れたでしょ。お風呂入ってらしゃい」 「んっ、わかった」 佐為に言われるままバスルームに向かう。自分が言い出しておいて部屋を取って貰ったが、いざその時が訪れたのに、何を言えばいいのか、何をどうすればいいのか、混乱の極みに陥っていた。 「俺、覚悟きめたはずなんだけど、なんか情けねぇな」 だけど、本当にどうしていいのか判らない。この間社と秀英が来た時に、俺の為だと言ってみんなでアダルトビデオを借りて観たのだが、あれ全く参考にならなかったなぁ。ただ、セックスしてるばっかりで、こういうシチュエーションは無かった。スゲェ、エロエロだったな。みんなあんなことしてんのか? 社には、アダルトビデオも観たこと無いなんて、実に情けないって言われたが、しゃーないじゃん。今までは囲碁に必死で、そっちには目が向かなかったし、あんまり興味も無かったんだよなぁ。 しかし、アダルトビデオって野郎ばっかりで観るもんじゃねぇな。カップルで観るか、一人で観た方がいい。 あの我慢強い塔矢でさえ、堪え切れずに風呂場に走ったもんな。まあ塔矢だけじゃなくて、全員トイレか風呂場に駆け込んだんだけど。 などと考えながら風呂に入っていたものだから、少々のぼせ気味になった。おまけにキレイに洗わなくちゃと、一生懸命になってたら半勃ち状態になってしまった。どうしよう~、もうちょっとお風呂に入ってようか。 「ヒカル、大丈夫?」 扉の向こうから佐為の声が聞こえた。多分あまりの長風呂に、佐為が心配して見に来たんだと思ったヒカルは、「大丈夫! もうすぐ出るから」 と元気に返事を返した。 「佐為、ゴメン」 バスローブを着て出て来たヒカルに笑いかけながら「逆上せて倒れてるかと思いましたよ」 と言った。 「うん、ちょっとのぼせた。佐為入ってきて」 「じゃ、入ってきます。冷蔵庫に入ってる物は飲んで構いませんから」 「わかった。ありがとう」 冷たいジュースにしたかったが、烏龍茶にした。だって歯磨いちゃったし……お風呂から出て来た佐為もバスローブだった。 何やらグラスに飲み物入れてる。佐為がグラスを両手に持ってるって事は、ひとつは俺の分か。 「はい、ワイン。少しなら飲めるでしょ。甘口タイプだから」 「ん、ありがとう」 いくら甘口でもヤッパ酒は酒だ。でも飲めない程じゃないか。 「佐為、本因坊の挑戦権獲れなくてゴメン」 「謝る必要などありませんよ。本因坊は逃げて行きませんから。また来年頑張りましょう」 「うん」 「で、ヒカル、何か話があるのじゃないの?」 来た! 心臓がバクバクして来た。だけど逃げてたって仕方がない。俺は覚悟を決めた。 「佐為、俺の側に居てくれるって言ったよな。それってずっと死ぬまで? 俺が爺さんになっても側に居てくれるのか」 「ええ、ずっと居ますよ。前にもそう言ったでしょ。ヒカルが爺さんになったら私も爺さんですから」 「俺、俺、佐為が好きだ。俺も佐為の側にずっと居たい。一緒に居たい。だから……」 ヒカルは身体の向きを変え、佐為の顔を見た。 「俺を抱いて……欲しい」 「……抱きしめる、ですか?」 「ちがう。その佐為に、その……」 「ヒカル、それがどういう事か解ってるのですか?」 「解ってる。ちゃんと解ってる」 「同性同士の関係がどんなものか解ってないでしょ。一線を越えてしまったら、もう元には戻れないのですよ。中傷や罵りを受ける事もあります。その覚悟はあるとでも?」 「……覚悟はしたつもりだけど、正直判らない。けど耐えられる、佐為が側に居てくれるなら」 ヒカルが覚悟はあると言ったら、止めようと思っていた。言葉で簡単に覚悟云々と言うほど、脆いものは無い。 だがヒカルは判らないと言った。ならば…… 「貴方がイヤだと言っても、私は手放すつもりはありませんよ。それでもいいんですね」 「うん、いいよ。佐為となら」 佐為はヒカルの身体を抱き寄せた。お互いの顔を見詰め、それからヒカルの額に頬にキスをし、首筋にもキスをおとした。瞬間ヒカルの身体がビクッとした。少し震えている。 唇を指でなぞり、柔らかなそこに口づけた。唇に何度か軽いキスをしてあげる。 それからついばむ様に下唇と上唇にキスを繰り返す。 顔が上気して来ている。ヒカルは母親の遺伝を色濃く受け継ぎ、色白の肌をしている。 その肌もほんのり桜色に染まっている。 「ヒカル、大丈夫?」 「ウン。俺キスの仕方もよく分からなくてゴメン」 「私がちゃんと教えます」 佐為は立ち上がりヒカルを抱きかかえた。首に手を回しヒカルがしがみつく。そのままベッドルームに向かう。 ヒカルをベッドに下ろし座らせる。ベッドサイドの光量を絞りバスタオルを半分にたたみベッドに置く。 もう一度抱きしめて囁く。 「今ならまだ戻れますよ」 ヒカルは首をフルフルと横に振った。 「いい。でもちょっと……怖い」 「心配しないで、痛くはしません」 ○● 佐為は凄く丁寧に俺を扱ってくれた。キスも最初から激しいディープなのは行わず、順番にひとつずつ段階を踏んでいるように思えた。 耳の中と首筋にキスされた時には、思わずゾクゾクッと身体が震えた。これが感じるということなんだろうか。 こんな場所が感じるなんて思いもしなかった。思わず声が出そうだった。 唇に何度か佐為がキスしてきたら、強く口づけられた。この前されたキスと一緒だ。もうすでに頭の中は真っ白だ。 佐為の舌が突然入ってきて、俺は固まってしまった。これは……どうすればいいのだ。 「ヒカル、舌で私の舌に触れて」 おずおずと舌を動かして佐為の舌に触れたら、佐為の舌も絡まって来た。 「あぁ……ッン……」 ちからが抜ける……そう思ったら身体をベッドに横たえられ、佐為が優しい顔で俺を見ていた。 「佐為……」 「私の可愛いヒカル。愛しています」 シュっとバスローブの紐をほどかれ前をはだけられる。佐為の掌が素肌を這い、その感触に思わず身体が震える。 指が胸の突起に触れコロコロと転がされた。 「あぁ……」 思わず出てしまった声に、口を手で塞ぐ。自分の声じゃないみたいだった。スッゴクイヤらしくって、媚を感じさせるような声。 その手を佐為が外した。 「声を我慢しないで。ヒカルの可愛い声を私に聞かせて。男はその声を聞いて欲情するのです。ヒカルも自分で自分の声を聞いて興奮しなさい」 「だ、だって女みたいで恥ずかしいよ」 「恥ずかしくなんかありません。とても可愛いです。ヒカルは感じやすいいい身体していますね」 片方の乳首をコロコロと転がしながら摘んで来た。もう片方の突起には佐為の舌で転がされ、チュッと吸われた。 「あぁ……はっ……ンゥ……」 ふたつの突起は佐為の愛撫によって、たちまち硬くなりプツンと尖ってきた。肌がゾクゾクと粟立ってきて、じっとしていられず、呼吸が乱れて来るのがわかる。押し寄せる官能に堪らなくなり、喘ぎ声も一層激しくなる。 乳首がこんなに感じるなんて思わなかったヒカルは、その羞恥にますます肌も上気して来た。 「あっ、やっ……佐為、ああ……っ」 掌は身体のアチラコチラを這い撫で回す。下半身に降りた手は内腿をサラリと撫で上げ、まだ下着を付けていた男根の上を触れて撫でる。ヒカルの其処はすでにはちきれんばかりに、勃起していた。 「ヒッ……うう……あ、あ……」 佐為が下着を取り去った。あっ! と思う間もなく、いとも簡単に脱がされてしまい、恥ずかしさに身を捩るがすぐに戻されてしまう。 ○● ヒカルの陰毛は思った通り薄かった。体毛も殆ど分からないぐらい薄いから、そうじゃないかと思っていた。 そして予想外にヒカルの男根は立派だった。細い体格からは想像出来ないぐらいだ。 綺麗な身体をしている。滑らかで掌で撫であげれば、肌に吸い付くような感触。はち切れんばかりの、若さが詰まった弾力のある、瑞々しい肌。 「ヒカル、とてもキレイ」 ヒカルは恥ずかしげに、首をイヤイヤと振り続ける。 すでに先端から白い蜜が滲み出ている。根元から竿の部分をすーっと撫で上げると、ビクビクッと震える。 「感じるヒカル? ヒカルのアソコが我慢出来なくて、蜜が溢れてる」 耳元で囁くと、またイヤイヤと首を振る。 「やっ、佐為。恥ずかしい。ああ……もう」 ああ~なんて可愛い愛おしいヒカル。 鋭敏になっている先端を指の腹で撫で回すと、クチュクチュと音が聞こえ、その音に興奮したようで、桜色に染まった肢体を何度も仰け反らせている。 胸の突起を摘んでクリクリさせながら、口で先端の愛液をチュッと吸い上げた。 舌で根元からチロチロと這い上がり、カリの裏側を舐めあげる。 もう片方の手で袋を包み込み撫で回してから、竿の部分を少し扱く。 ヒカルは乱れに乱れて、喘ぎ声も止まらない。竿の部分と先端を愛撫しながら、口づけをする。 舌を絡ませ、上顎の部分をチロチロしてやると「アアン……」と嬌声が洩れる。 「ああ……んぅ~……はっあっ、あ、あっ、……イくイくぅ、もうだめぇ佐為」 「いいですよ、我慢せずに一回イキなさい」 少し強めに扱いてやると、先端から白い蜜が弾け飛ぶ。それを受け止めた、佐為の手とヒカルの下半身に、流れ落ちてゆく。 ヒカルはハアハアと荒い息をついていた。 「キスして佐為」 ヒカルを抱き起こして対面座位の形にする。 佐為もバスローブはすでに脱いでいるので上半身は裸だが、下着は付けていたのでまだ挿入にはならない。 蕩けるような口づけを何度も交わし、耳の中に舌を入れると「アアン……そこダメぇ」 と首を仰け反らせる。 「感じるでしょ?」 ヒカルの肢体を横たえて、乳首を口に含み吸い上げてコロコロと転がしてやる。 「ヒャッ……あう……」 佐為はベッドの横に置かれたテーブルから、いくつかある潤滑剤の中から香油を取り上げた。 自身の下着も取り去ると、ヒカルが吃驚してマジマジと見詰める。 「佐為、デカッ。それ、それが俺に入るの?」 「そうですよ」 「ムリ、絶対ムリ! そんなデカイの入る訳な……あんぅ、ああ……」 陰茎を撫で上げ舌で刺激すると、すぐに甘い声をあげる。 「ヒカル、少し我慢して」 香油をタップリと手に取り、ヒカルの足を開き太腿の下に自分の膝を入れ、下半身を少し持ち上げる。 双丘の奥にある小さな蕾と周辺に、香油を塗りマッサージしながら、蕾をほぐしていく。 「ヒッぃ……はぅぅ……あ、ああ……」 また、香油を足して指を一本入れてゆっくりと動かす。 「身体の力を抜いて」 「ッン……う……ッ」 シーツをギュッと握りしめて、カチカチに力を入れている。首筋にキスをして乳首をクリクリ摘まむと、力が抜けてきた。 ○● 指が二本になり、ゆっくりと中で動かされて出し入れされている。指が二本だけで一杯なのに、あんなの入らない。だが暫くすると、じわじわと快楽の波が襲ってきた。おしりの中が熱くて、ウズウズするような喩えようのない感覚がする。 「痛い? ヒカル」 「大丈夫……だと思う」 そう。と佐為が言った途端、奥で指がクイッと曲がり刺激された。 「アアッ! なに……うぁ、これ……ああ……」 耐えられないほどの快感が、全身を駆け巡る。肢体を仰け反らせて、喘ぎ声が止まらない。 さっき果てたばかりの男根が、ムクムクと勃ち上がる。 (ヒカルは感受性の強い身体をしていますね) 一旦指を抜き香油を取り、一本ずつ指を入れ三本に増やし、入り口と中を充分にほぐしていく。 クチュクチュと聞こえる卑猥な音が、ヒカルの興奮を更に高めていく。 指を抜き今度は自身の男根に、たっぷりと香油を塗り込める。 「ヒカル、入れますよ」 足が持ち上がり、蕾にあてがわれる。 「ヤッ、怖い。佐為ヤダッ、怖い……ヤッヤッ」 頭を激しく振り、拒絶する。自分がどうなってしまうのか不安で、どうしていいのか判らない。 「大丈夫。落ち着いて」 キスをあちこちにして、髪を梳いてやりながら、亀頭の部分をグッと押し込んだ。 「ヒッ……あ、あ、あ……グッ……」 「ヒカル、口を開けて息をして」 ヒカルは言われた通りに、口を開け息を継いだ。どうやら息を止めていたらしい。 凄い圧迫感がある。潤滑剤をタップリ使ってくれたお陰か、痛みは思ったほどは無かったが、なんだかメキッと音がしたようなしないような。 「奥にいきますよ」 「あ、あ、ゆっくり……して」 佐為は言われたとおりゆっくり中に進めて、一番奥まで達した。 「どう、痛いですか?」 「んっ、痛くない。なんか変な感じする。佐為がいっぱいだ」 「可愛いことを」 チュッとくちづけして、動きますよと言い、ゆっくり動かし始めた。流石にキツキツですね。 佐為が動き始めると、男根で刺激される粘膜から、感じたこともないような快感が全身を駆け巡り、脳髄に到達しスパークする。 「はあ……ああイイ……あぅぅ……」 暫くゆっくりと動かし続け、少しずつ早くしていく。 「ヒカル、奥突きますよ」 激しい抽送が始まり、ヒカルの理性は呆気無く吹き飛んだ。次から次へと押し寄せる快感の荒波に、自分で自分が抑えきれない。最早何を叫んでいるのかも判らない。 「ああぁぁぁ……ヤァぁー怖い死ぬぅ……佐為ぃイヤァ……ああ……」 イヤと言っても、もう止まらないですよ。 陰茎を扱き、先端のパクパクするところを撫でまわし、乳首を摘むとヒカルのアナルが激しく締め付けてきた。 「クッ!」 と思わず佐為も呻く。 「ヒカル、凄くいい」 「あぁん……っ、んっあぁ……」 クチュクチュと絶え間なく淫靡な音が響く。ヒカルの眦から涙が溢れこぼれ落ちる。 「あ、や、何かくるぅ……ああイく、佐為もうダメェーイく、イくぅ……ッ」 ヒカルの先端から白い蜜がビュルッと噴き出す。と同時に佐為もヒカルの中に熱い蜜を弾けさせた。 ヒカルの耳元で佐為が優しく囁いている。熱いキスを交わしながら、新たな涙がこぼれ落ちる。 その涙を佐為が唇で吸い取り、ヒカルの身体を抱きしめてくれる。 (ああ、終わった……) そう思い暫く余韻に浸たる。 「佐為、喉渇いたぁ」 「ふふ、たくさん喘ぎましたもんね。待ってなさい」 ズルッと佐為の男根が引き抜かれる。抜かれてしまうと、何故か物足りなく空虚感が襲う。 ○● バスローブを羽織り、隣の部屋に消えていく佐為を目で追う。 佐為ってやっぱり男なんだな。何を今更と思うのだが、普段が優しくて穏やかだから、ちょっと想像を超えてた。完璧に征服する側の人間なんだと思った。 暫くするとペットボトルの水を2本持って来た。 「水?」 「そう、今は水」 どういう意味なんだろう。今はって。佐為は口移しで三回ぐらい飲ませてくれた。 突然佐為がバスローブを脱ぎ捨て、ベッドに上がるなりヒカルの身体をひっくり返した。 「えっ?」 俯せの状態から腰だけを高く抱えあげられ、そこに佐為のビンビンになった男根が又入ってきた。 「ヒェッ! 佐為今終わったばっか……アアッ!」 「まだ終われません」 「ああぁぁぁ……そんなぁ。んぁぁっひっ……あぅ!」 佐為は抽送を繰り返しながら、桃のような可愛いお尻を撫でて、片手は身体の前面と乳首を刺激する。 陰茎も優しく激しく、強弱をつけながら扱きだした。 ヒカルの肢体が、ビグビク震えっぱなしになっている。その時一際ビクッと震えた。 「あっ、そこイイぃ……ああ、きもちい……あ、あ、あ」 「此処が気持ちいいの?」 「んっ、そこイイ……ふあ、あうぁあぅ――ああぁぁぁ……」 前立腺に当っているらしい。角度を調節しながら集中的に当たるようにする。 佐為が腰を動かす度に、結合部分から淫靡な音が絶え間なく聞こえてくる。 身体が熱を持ち、官能の波が結合部分から背中を伝い、全身を駆け巡る。 頭の中は、爆発しそうなほど、何かもが弾け飛んでしまう。 「ん……んぅ……ああ――……っ、やぁ、あぁん……もっとぉ――そこ、あっああ……」 ヒカルの嬌声と喘ぎ声が止まらなくなっている。 「あ、ヒッ……佐為イクぅ。またイっちゃう。ああ……イくぅ――イクっ」 「イッてヒカル。私も……」 二人同時に果てて、初夜が終わりを告げる。 ヒカルは暫くグッタリとして動けなかった。また、佐為に口移しで水を飲ませて貰った。 「もう終わりだよね」 「まだしたい?」 「違うって。もうダメ」 「動ける様になったらバスルームに行きましょ」 「ん、もうちょっとこのままで。キスして」 暫くの間ベッドでイチャイチャと、キスしたりしながら過ごしてから、佐為にバスルームに運ばれ、身体をキレイに洗って貰った。勿論アソコの中も洗ってくれたのだが、指が出入りするたびに感じてしまった。 (俺、なんてイヤラシイんだろう) ベッドに戻り佐為に抱かれてると、恥ずかしさがこみ上げて来て、佐為の胸に顔を埋め込んでいた。 こうしてると、佐為は肩幅も広くて、結構筋肉質の身体をしているのに気がついた。 程よくいい感じに筋肉がついているって感じかな。 そんな事を思いながら、またキスのお強請りなどしていたが、心地良い疲れが睡魔を誘った。 ヒカルはスゥーっと夢の中に引き込まれていく。こんなに幸せでいいんだろうか……。 佐為はいつまでもヒカルの寝顔を見詰めていた。 髪を梳いてやりキスをして、この幸せがいつまでも続きますようにと願い。 それがわずか一日で、幸せが奪い去られるかもしれぬ事態に遭遇するとは、まだ知らぬ二人だった。